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心療内科

ペインクリニックにおける心理療法とは

1986年に国際疼痛学会(IASP)では、痛みを「実際に起こった組織損傷あるいは潜在的に起こりうる可能性のある組織損傷に関連した、または、このような組織損傷があるように言葉を使って述べられる、不快な感覚的・情動的体験である」 と定義しています。

この定義から、痛みには、「痛い」と感じる感覚的な側面(=身体的・肉体的な痛み)と、痛みによって「つらい」「苦しい」と考える情動的な側面(=精神的・心理的な痛み)の2つの側面があることがわかります。このように痛みには、単なる感覚という身体的な問題だけでなく、不快感・不安・恐怖・苦しみなどのネガティブな感情を伴うという心理的な問題でもあるということです。

さらに、痛みと心理的な問題に関して言えば、例えば、精神的にダメージを受けている時には、心理的な働きが影響して、それをそのまま身体的な痛みとして感じることがあります。また、不安やストレスを感じている時には、痛みを普段よりも強く感じたりもします。このように痛みとは、主観的な苦痛体験と言え、痛みと心理的な要素とを切り離して考えることは不可能です。

患者さんの疼痛の体験のされ方や疼痛への反応の仕方には、心理的な要素や動機づけ、取り巻く環境等が関連している場合がありますのでペインクリニックにおける心理療法では、痛みを心理的面から治療していきます。具体的には、心理学的アセスメント(質問、心理検査、観察)を行った後、各種理論に基づいた心理療法から、患者さんに合った適切なものを用いて、患者さんの痛みの軽減やみに阻害された日常生活が改善していくことを目標とします。

精神・心理的痛み、社会的痛み

患者は身体的痛みと共に、必ず精神的痛みをもっています。その主な症状は不安、いらだち、孤独感、恐れ、鬱状態、怒りなど様々です。精神的な痛みのケアの基本は、十分な時間をとって、患者の言葉に耳を傾けることです。
精神的痛みへの対応:「患者のそばに座り込むこと」「感情に焦点を当てること」「安易な励ましを避ける」「理解的態度」
社会的痛みがその患者さんをもっとも悩ませる場合もあります。たとえば、腰痛を訴えながら、遺産の問題で死を迎える直前まで悩んだ患者さんがありましたが、この患者さんの場合、身体的痛みよりも、社会的痛みの方が患者を苦しめました。そのほか、仕事上の問題や家族内の人間関係が患者を悩ませる場合もあります。

患者は身体的痛みと共に、必ず精神的痛みをもっています。その主な症状は不安、いらだち、孤独感、恐れ、鬱状態、怒りなど様々です。精神的な痛みのケアの基本は、十分な時間をとって、患者の言葉に耳を傾けることです。 精神的痛みへの対応:「患者のそばに座り込むこと」「感情に焦点を当てること」「安易な励ましを避ける」「理解的態度」
社会的痛みがその患者さんをもっとも悩ませる場合もあります。たとえば、腰痛を訴えながら、遺産の問題で死を迎える直前まで悩んだ患者さんがありましたが、この患者さんの場合、身体的痛みよりも、社会的痛みの方が患者を苦しめました。そのほか、仕事上の問題や家族内の人間関係が患者を悩ませる場合もあります。

スピリチュアルペイン

スピリチュアルとは、人間として生きることに関連した体験的一側面であり、身体感覚的な現象を超越して得た体験を表す言葉です。
多くの人々にとって”生きていること”がもつスピリチュアルな側面には宗数的な因子が含まれていますが、スピリチュアルは”宗教的”と同じ意味ではありません。

スピリチュアルな因子は身体的、心理的、社会的因子を包含した人間の“生”の全体像を構成する一因子とみることができ、生きている意味や目的についての関心や懸念と関わっている場合が多いのです。特に人生の終末に近づいた人にとっては、自らを許すこと、他の人々との和解、価値の確認等と関連していることが多いようです。

スピリチュアルペインヘの対応

  1. 「共感的態度」
  2. 「死後の世界のイメ-ジを語り合う」
  3. 「希望の共有」
  4. 「ユーモアからくる慰め」
  5. 「愛を感じさせる言動」

→無意識的な、心と心で伝達される、単なる言葉ではない何かが必要とされるのでは・・・

日頃から、死について考え巡らしセンスを養っておくことや、生の意味や目的、存在の価値について自然と伝わるように考えておくことが大切と考えております。

心理療法の紹介

精神分析療法(Psychoanalysis)

主に夢を題材にして話がすすめられます。精神的な安定、身体的な健康のためには、無意識と意識は統合的に結合の方向を向き動いていなければなりません。それが分離されている状態では、心理的な障害を引き起こします。この葛藤、症状に耳を傾け、見つめ、抱え、受け止めてゆく営みが主眼となります。当院の精神分析療法では、「夢」とのかかわりを圧倒的に重要視します。その中で、夢の象徴は人間の心の本能的な部分からの合理的な部分に送られる重要なメッセージ伝達者と位置づけます。夢の一般的な機能は、心全体の平衡性を取り戻させるような夢の材料を提供することで、心理的な平衡を回復させることにあります。本来的に人間に備わる癒し、自然治癒力がそもそも「夢」に表現されていますが、それを解釈し、意識化することで最大限引き出すことができるようになります。

認知行動療法(Cognitive Behavioral Therapy:CBT)-

認知行動療法は、1970~80年代に行動療法と認知療法の2つの心理療法を融合してできた心理療法の集合体です。痛みによるストレスへの対処方法を変えることで、患者さんが感じている痛みの度合いが変わる場合があります。認知行動療法では、痛みについてどのように考え、どのように対処をしていくかを心理士と話し合いながら、痛みへの不安や、痛みによって阻害されがちな日常生活の問題について一緒に解決していくことを目指します。近年、認知行動療法は、多くの研究でその効果が確認され、世界的に広く認められており、世界の心理療法のスタンダードとなりつつあります。詳しくはこちらをクリックしてください。

リラクセーション(Relaxation)

現代はストレス社会と言われるほど、我々現代人は毎日多くのストレスにさらされています。そして、ストレスがたまると、身体や心の緊張が高まり、心身に様々な影響を与えます。例えば、身体や心が緊張していると、痛みを強く感じたりすることがあります。心理士の指導のもとで、呼吸法、筋弛緩法、自律訓練法などのリラクセーションを行うことによって、身体の緊張を解きほぐし、心の安静をもたらすことができます。さらに、患者さんがリラクセーションを繰り返し練習し習得することで、痛みに対するセルフコントロールがしやすくなり、痛みの軽減にもつながります。

催眠療法(Hypno Therapy)

催眠療法は、誤解や偏見が多いですが、歴史的には最も古い心理療法であり、痛みのコントロールや不安や恐怖の除去、ストレスの解消などを目的に行います。意識がある状態で行いますので、途中で自分の意思を伝えたり、自分の意にそぐわない場合は中断することもできます。心理士は患者さんの心と身体をリラックスした状態に導き、催眠状況下で患者さん自身が望むイメージに近づけるようにサポートしていきます。

家族療法(Family Therapy)

家族療法は、患者さんだけではなく、患者さんのご家族も一緒に同席して、ご家族に関する悩み事を解決していこうとする心理療法です。患者さんにとって、痛みは身体や日常生活での不安や苦痛をもたらしますが、家族にとっても、痛みを抱える家族がいることで、何かしらの不安や困難を抱えていることがあります。これらの問題を家族で協力しながら話し合い、「これからどのように解決して行くか」ということを一緒に考えていくことは、問題解決の第一歩です。家族療法では、心理士が患者さんのご家族の中に入って、ご家族の話し合いのお手伝いをさせていただきます。家族療法は、1940~50年代にアメリカで生まれ、1980年代に日本に紹介されて以来、その効果の高さにより注目を集めています。

音楽療法 (Music therapy)

音楽療法は、音楽を聞いたり演奏したりする際の生理的・心理的・社会的な効果を応用して、心身の健康の回復、向上をはかる事を目的とする補完医療(いずれも「現代西洋医学領域において、科学的未検証および臨床未応用の医学・医療体系の総称」)。

歌唱や演奏を行う能動的音楽療法と音楽を聴くなどの受動的音楽療法の2つに分かれる

 

論文

痛みに対する心理的アプローチについて

臨床心理学について、および痛みに対する心理的アプローチ

認知行動療法の取り組み

在宅診療によってADLは低下するか

疼痛治療の臨床・生物心理社会

救われる症例自殺対策

非がん性スピリチュアルペイン・ソーシャルペインについて

 

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