メニュー

頭痛(片頭痛、緊張型頭痛、とくに側頭筋頭痛)

頭痛にもいろいろあります。ペインクリニックに来られる患者さんで多いのは、片頭痛、緊張型頭痛、ふつうの頭痛あたりが一般的ではないでしょうか。ふつうの頭痛とは、風邪や生理時のもので、ロキソニンとかの消炎鎮痛剤で良くなるものです。逆に消炎鎮痛剤で良くならないものが片頭痛、緊張型頭痛のことが多いと思います。

主な治療方法

片頭痛と側頭筋痛

片頭痛の症状と、薬の使い方

まず片頭痛ですが、2点ポイントがあります。その前に片頭痛とは、脳血管の拡張に伴い、心臓の拍動と同じリズムでドキンドキン→ズキンズキンと頭痛が多くは片側に起こります。ポイントの1つ目は内服治療の仕方で、片頭痛の特効薬であるトリプタン製剤をよく処方しますが、その使い方と、先ほど消炎鎮痛薬では良くならないとは言いましたが、その消炎鎮痛薬の使い方です。片頭痛では、あっもうすぐ来るといった予兆が分かること多く、来る前に消炎鎮痛薬を使うことが重要で、なるべく高価なトリプタン製剤を使わなく済みます。それでも頭痛が来てしまったら、なるべく早くトリプタン製剤を使うことが次に重要となります。それは、痛みの極期になってしまうと、トリプ タン製剤が効かないからです。痛み初期に使えばきれいに片頭痛も抑えることができます。

片頭痛と思っていたが → 側頭筋痛

もう一つのポイントですが、片頭痛と思って来院されている患者さんの半分以上は片頭痛ではないことです。あまり知られていない頭痛ですが、側頭筋の頭痛であることが多いです。筋緊張型頭痛と言われれば、それに当てはまるのかも知れません。側頭筋とは、こめかみと耳の上を結ぶ線から後頭部の方向へ長方形につらなる頭皮下の筋肉で、下顎骨(顎関節あたり)にくっついて噛むときに使います。エラにある咬筋と、側頭筋により喰いしばり、歯ぎしりが行われます。だから、ストレスが強い人など睡眠中の歯ぎしり、日中の喰いしばりを続けていると、咬筋部分もそうですが、側頭筋部が痛くなってきます。これが非常に痛みが強い。併せて目の奥の方に放散痛、鈍痛様に現れる こともあります。また、奥歯などの歯が痛い、歯科治療中などに、その部分が気になることで咬筋、側頭筋の収縮が過度となり側頭筋痛となることもあります。

側頭筋痛の治療

急性の場合では、側頭筋部へトリガーポイント注射をするとすぐに良くなります、そしてほぼ一回で治ります。慢性の場合は痛みが出来上がってしまっていて、注射して一旦は良くなっても、また数日で痛みが戻ってきますが、しばらくの間は少し軽減されていることは期待できます。慢性的な側頭筋痛の場合、他の効果的な治療としてボトックス注射があります。一般的には4か月ほど効果が持続されるとされています。

緊張型頭痛

緊張型頭痛の注射

緊張型頭痛ですが、多いのは後頭部〜頭頂にかけての締め付け様の頭痛で後頭神経に関連したものです。その場合は、後頭神経ブロックを行います。後頭部の首の付け根あたり、頭骨後ろの下に後頭神経が左右に2本ずつありますので、計4か所局所麻酔をします。危険性はほぼありませんが、注射が多少痛いのと、注射後後頭部の知覚が麻痺します。数時間で麻痺は元通りになりますので心配はしないでください。

緊張型頭痛の内服

こちらの内服薬としては、消炎鎮痛剤は一般的には効果はなく、筋弛緩系の薬剤となります。第一選択薬はデパスとされることが多いですが、眠剤としてよく使うくらいですので眠気が強く出ます。筋弛緩系の薬は、ほぼほぼ眠気を伴います。日中どうしても使いたい場合は、デパスの眠たくならないバージョンとしてレキソタンを処方しています。ただ個人差がありますので、また使用上の注意には眠気とありますので、しっかり注意はしてください。

▲ ページのトップに戻る

Close

HOME