PRP
自己多血小板血漿(PRP)療法
PRP 療法について
PRP 療法とは、自分の血液から採取した血小板を多く含む多血小板血漿(PRP)を注入することで、傷の治癒促進や老化によって変化した皮膚の再生を図ろうとする再生医療の一つです。血小板には、出血した際に血液を止める働き が知られていますが、その他にコラーゲン合成や血管新生、組織修復などの働きがあることが分かっています。PRP 療法は、患者様自身の血液から採取した血小板を用いて治療を行うため、副作用などのリスクが少ないのが特徴です。
PRP療法は自由診療となっています。一本 55000円(税込)
治療の対象
テニス肘(上腕骨外上顆炎)、慢性アキレス腱炎、肩腱板部分損傷に対する治癒促進
PRP作製と注射
- 専用の採血管1本につき約 10ml の血液を採取します。
- 血液を遠心分離し、血小板を多く含む多血小板血漿(PRP)を採取します。
- 超音波機器を用いて腱、筋等の患部を同定しその周囲に、極細の針を用いて PRP を何カ所かに分けて注入します。
治療の実際
テニス肘(外上顆炎)に対するPRPの注入
超音波機器を用いて腱、筋等の患部を同定しその損傷部位にPRPを何箇所かに分けて注入します。
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当該部位を確認
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当該部位を確認
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当該部位への針先進入を確認
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薬液を注入
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PRP注入後の状態
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抜針後
テニス肘に対するPRP治療症例
50代男性。主訴:左肘の痛み。
診断:外上顆炎(テニス肘)
PRP治療前までの経過:1年ほど前から左肘痛あり、安静、ストレッチ、肘バンドなど
保存的に経過をみてきたが、痛みが良くならなかった。
PRP治療前のエコー画像にて、fibrillar patternの消失、輝度の低下および共同腱の肥厚が認められ、外上顆炎の典型的な所見が認められた。
上に示したPRP作製にて製剤を完成し、動画にあるようにエコーガイド下に患部に注入。
PRP治療後の経過
1か月後の時点では、症状不変で痛みも変わらず。
2か月後には、痛みが少しだけ減ってきた様子。
3か月後では、痛みがほとんど気にならない程度まで軽減された。この時のエコー画像を以下に示した。