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名古屋麻酔科クリニックでの「ケタミン療法」について

2010年以来、当院ではケタミン点滴を行っています。

ケタミンクリニック in 名古屋麻酔科は、気分障害、不安障害、強迫性障害、PTSDなどの治療のための
日本ではじめてのケタミンクリニックです。
2010年以来の多くのケタミン点滴経験をもとに、革新的でエビデンスに基づく思いやりのある方法を通じて、
治療抵抗性の状態に苦しんでいる方々を支援していきます。

 

  • 1200+
    実施された点滴

  • 200+
    点滴を受けた患者

  • 82(%)
    有効性

  • 0
    長期的な副作用

 

難治性の慢性痛のほとんどが気分障害を伴っています。(研究によると半年痛みが続くと、8割以上がうつになるとあります。)
その方々の点滴後の評価から、気分障害患者さんの8~9割が症状の緩和を経験しています。ほとんどの方は点滴直後から数日で改善を実感されます。 既知の長期的な副作用はなく、短期的な副作用は忍容性が高く、通常は1日以内で消失します。
これらの事から、ケタミン点滴療法は、現在利用可能な最も速く、最も効果的で、最も安全な気分障害治療の一つとなっています。

うつ病およびその他メンタル疾患に対するケタミン

ケタミンクリニック in 名古屋麻酔科では、うつ病、希死念慮、双極性障害、強迫性障害、PTSD、不安障害などに対するケタミン点滴による、 メンタルヘルス治療への個別のアプローチを患者さんに提供しています。

 

うつ病

うつ病、双極性うつ病、産後うつ病、希死念慮に対してケタミン点滴を行うと、抗うつ薬に関連する負の副作用なしに、直後から数日以内に急速な緩和を感じることができます。
うつ病のケタミン点滴は、治療抵抗性のケースで非常に効果的です。この健康状態への回復は、場合によっては何か月も、さらには何年も続く可能性もあり、抗うつ薬を服用する必要がなくなることも期待できます。
ほとんどの患者さんは、優れた緩和の質も報告しています。他の治療法でしばしば経験する、平坦で無感覚な感情のない真の幸福感。治療は安全で、長期的な副作用はありません。

PTSD

心的外傷後ストレス障害(PTSD)、に苦しむ患者さんは、従来の薬物療法や治療法よりもケタミン注入から多くの緩和を得る可能性があります。 ケタミン療法は、治療抵抗性の症例でも効果的に機能し、長期的な副作用はありません。
ケタミンは、他の従来の治療法とは異なり、脳機能を改善し、独自の方法で治癒を促進します。
神経科学に対するケタミンの効果のほとんどは、精神的健康状態を治療するためのまったく新しいアプローチです。
治療は安全で効果的で、長期的な副作用はありません。

強迫性障害(OCD)不安障害

強迫性障害(OCD)、全般性不安障害、パニック障害、およびその他の形態の不安障害の患者さんは、ケタミン点滴療法によって効果的かつ迅速に治療できます。
ケタミン治療は、より健康的な神経化学バランスの回復を助ける独自のプロセスを通じて、患者さんの神経系の落ち着きを促進するのに役立ちます。 一部の患者さんでは、従来の処方薬への依存の減少が見られることがあります。ほとんどの患者さんは、自分自身と自分の生活について、全体的により健康的な視点を楽しんでいます。
治療は安全で効果的で、長期的な副作用はありません。

不安障害

不安障害に対するケタミン治療は、従来の抗不安薬に見られる副作用なしに、治療直後から数日以内に顕著な緩和をもたらします。特に、従来の治療法に反応しないケースにおいて、この治療は顕著な効果を示しています。治療を受けた患者さんは、治療後数ヶ月から数年にわたる持続的な改善を経験することがあり、多くの場合、長期的な薬物治療の必要性がなくなります。
多くの患者さんは、ケタミン治療によって、他の治療法では得られなかった深い安心感や幸福感を報告しています。これには、平坦な感情や無感覚な状態ではなく、真のリラクゼーションと幸福感が含まれます。治療は非常に安全であり、長期的な副作用のリスクは極めて低いです。

自殺念慮

2022年には、日本で21,881人が自殺により亡くなり、WHOは自殺を防止可能な社会的問題と位置づけています。この背景において、ケタミンは急性の自殺念慮を持つ患者への効果的な治療手段として注目されています。BMJ 2022年の研究では、ケタミンが自殺念慮の急性期治療において有効であり、3日後に自殺念慮の完全寛解を達成した患者が多く、副作用は限定的でした。また2022年の研究では、15回のケタミン注入後に自殺念慮を持つ患者の85%が念慮解消されるなど、治療抵抗性うつ病や自殺念慮に対しても効果を示しています。さらに2021年の研究では、ケタミンが1回の投与で自殺念慮のある患者のうつ病症状を軽減し、自殺願望を急速に減少させたことが示されました。これらの結果は、ケタミンが自殺念慮のある患者に対して迅速かつ効果的な治療手段であり、特に急性期の自殺念慮に対する持続的な利点を提供する可能性を示しています。

薬物依存症
(物質使用障害 SUD)

薬物依存症(物質使用障害 SUD)は、アルコール、抗不安薬、大麻、オピオイドなど多岐にわたる薬物が引き起こす複雑な障害であり、全世界的に新しいアプローチが求められています。近年、ケタミン点滴療法がこの課題に新たな可能性をもたらし、治療法のパラダイムが変化しつつあることが明らかになっています。名古屋麻酔科クリニックでは2024年より新たにSUDに対してケタミン点滴療法を行っています。

Ketamine-assisted psychotherapy(ケタミン支援心理療法)について

最近のケタミン療法の傾向として、心理療法(マインドフルネスなど)と組み合わせるKetamine-assisted psychotherapy(ケタミン支援心理療法)の方が単独よりも効果があるとされ増加しています。当院では、ケタミンによる幻覚や夢の経験をポジティブに捉え、これらの体験を患者との会話の中で探求していきます。この取り組みは、ケタミン治療の効果を深めるための一環であり、心理療法の一部としてマインドフルネスのような内省的な要素を含める可能性も探ります。これは探索的なアプローチであり、患者一人ひとりの個別のニーズに基づいた対応を心掛けています。当院の目標は、単に症状を緩和するだけでなく、患者の心理的な側面にも配慮し、より質の高い治療体験を提供することです。このような柔軟で包括的なアプローチにより、患者の全体的な健康と幸福をサポートしていくことを目指しています。

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精神疾患に対する幻覚療法の歴史と現在の動向

精神疾患の治療における新たなアプローチとして注目されている幻覚療法。その歴史は数世紀にわたり、宗教的な儀式から19世紀の研究、そして現代の再評価まで多くの段階を経てきました。さらに、最新の動向として、MDMA、アヤワスカ、サイケデリック統合セラピーなどの療法が精神疾患に対する有望なアプローチとして研究されています。一方で、法的および倫理的な課題も依然として存在し、幻覚療法の将来には注目が集まっています。

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ケタミンクリニック開設の経緯は?

そもそもケタミンは麻酔科では以前から全身麻酔の導入薬としてよく使われていました。
ただ、この30年くらい前からは手術麻酔には一般的にほとんど使われなくなっています。
(今でも小児麻酔などの導入では使われているとは思いますが。)
その代わりに現在でも、緩和医療(麻酔科の関わる一部門ですが)においては癌性疼痛治療としてよく用いられています。
また、地域によってはペインクリニック(これも麻酔科の一部門)にて、難治性疼痛の治療として以前から今でもよく用いられています。
そして、わたしが最初にケタミンを使用したのが、20数年前の研修医だった時です。
ICU(これも麻酔科の一部門)にて頚髄損傷の患者に対してケタミン点滴をしていたのが始まりです。
脊髄損傷の痛みは複雑かつ治療困難であり、どんな治療をしても無効でしたが、ケタミン点滴で効果を認めていました。
当時それについての論文を書いたことを覚えています。
その次に同じ研修医時代に、救急外来(これも麻酔科の一部門なのです)にて上の先生が小児患者(1,2歳)の切創を縫う際に、ケタミンを筋注して意識と痛みをコントロールしていたのを見ていました。
麻酔科というのは5つの部門(手術麻酔、ICU、ペインクリニック、救急外来、緩和医療)がありますが、
そのいずれにおいてもケタミンは使われていて、そのすべてを経験して来ました。
とくに名古屋大学の麻酔科では以前より痛み治療として、ケタミン点滴をよく行って来ました。
名大病院に在籍していた当時も、疼痛入院患者に対して、手術室で大量のケタミン療法をよく行っていました。
その後15年前に、名古屋麻酔科クリニックでペインクリニック開業してからも、外来にて疼痛治療としてケタミン治療(点滴、内服、外用剤など)を続けて来ました。調べてみると120人以上の患者さんに、総数で1000回以上のケタミン点滴を行っています。
とくに大きな問題もなく、安全な治療として、かつ効果も満足度も高いものとして行ってきました。
以上のような経緯もあり、ケタミン治療に経験と精通したものとして、今回新たにメンタル疾患に対してのケタミン療法を開始するに至りました。

ケタミン注入療法とは何ですか?

ケタミンは強力な抗うつ特性をもつ麻酔薬です。1960年代にミシガン大学の医師によって、処置のための快適な鎮静を提供するためのおり安全な薬剤として開発されました。
過去数十年にわたる研究により、ケタミンが治療抵抗性うつ病の治療選択肢としての可能性がしめされてきました。
ケタミンは、うつ病や自殺念慮の重度で持続的な症状を緩和する安全な選択肢であり、1回の注入後から数日以内に症状を緩和する可能性があります。

ケタミン点滴を受ける基準はありますか?

基本的に以下の通りになります。
個別のご相談については、診察の際に医師と直接お話し頂き、医師の判断により決定されます。
最終的な治療の可否、継続、量の決定等につきましても全て医師が決定します。
(患者さん側の希望が通らないことがあることをご了承ください。)

  1. 治療抵抗性のうつ病、双極性障害、強迫性障害、PTSD、不安障害の方 従来の治療に効果があまり認められなかった、副作用で中断したなど。
  2. 自発的に治療に同意する
  3. リクリエーションドラッグ目的ではない
  4. 当日車の運転をしない、通院は付き添いが必要であることを同意する
  5. ケタミンが禁忌ではない(過敏症、脳血管障害、高血圧(160/100以上)、脳圧亢進症および重度の心代償不全、けいれん発作の既往)
  6. 麻薬、覚せい剤の使用経験がない
  7. アルコール、薬物等の依存症ではない
ケタミンの副作用は何ですか?

ほとんどの患者さんは点滴中にとくに問題なく、眠くなりリラックスしていると報告されています。
注入中に血圧が通常よりも高くなることはありますが、注入が完了すると自然に解消されます。
軽度の幻覚、錯覚のような体験など視覚的な変化が生じることがあります。
添付文書の副作用に悪夢と記載されていますが、患者さんからよく聞くのは、宇宙の中に放り込まれる、暗闇の中に引きずられる、銀ギラ銀の中にいる等。
一部の患者さんは、これらの悪夢的体験に不快感を覚える場合もあります。
また、点滴中に吐き気を感じることが稀にあると報告されています。

ケタミンはどのように投与されますか?

処置室ベッドに仰向けに寝てもらい、点滴をはじめます。
点滴自体は約30分ほどです。その後30分は安静にしてもらいます。
点滴中は呼吸状態チェックのため、酸素飽和度のモニターをします。
必要があれば血圧測定もします。
帰宅可能であれば、同伴者と帰宅してもらいます。まだふらつく等あればしばらく横になっていてもらいます。
常時、看護師が近くにいてサポートしています。

何回点滴する必要がありますか?

1セット6回(2~3週間)を標準としています。 有効性を評価するために3回の点滴をすることもあります(1~2週間)。 その後は維持療法として1か月に1回点滴をすることができます。調子が悪くなった時に点滴をすることもあります。
初回の点滴治療では効果が出ないこともあり、2~3回目から効果が出ることもよくあります。そのため少なくとも3回は連続でお受けいただくことをお勧めしています。

費用について

点滴1回5万5千円(税込)となります。

説明・同意書

こちらをketamine同意書 PDFしてください。

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